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執筆者の写真saygo

カメラレンズのご紹介〜魚眼(フィッシュアイ)レンズ編〜

更新日:9月17日


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こんにちは。今回もPhotographer SaygoHiokiのブログに来て頂き、ありがとうございます。

今回も最後まで読んでいただければ嬉しく想います。カメラレンズのご紹介も今回で5回目となります。


かなり特徴のある【魚眼(フィッシュアイ)レンズ】、広角レンズ、特に超広角レンズとどう違うのか、どんな特徴があるのか、どういった利点があるのかをご紹介していきます。




魚眼レンズとは?

魚眼レンズとはその名前の通り、魚が水中から見るような景観を撮影できるレンズのことです。


この魚眼レンズは焦点距離が非常に短く、およそ180度もの広い範囲/画角を撮影することが出来ます。180度もの広い範囲/画角を一枚の写真に収めることが出来るため、写真の中心から離れるほど歪んだ写真となり、インパクトの大きい、他のレンズでは絶対に撮れない写真となります。中には180度以上写せるレンズもあります。


写真の中心や中心近くはほぼ歪むことはないのですが、中心から離れるほど、つまり外側に向かっていくにしたがって歪みが大きくなっていく、「樽型収差」と言われる歪曲が生まれます。この樽型収差とは歪曲収差の一瞬となります。


※歪曲収差に関してはこちらをチェックしてください


また、魚眼レンズは焦点距離がとても短いために遠近感が極端に誇張され、画面の真ん中の被写体がとても大きく写り、迫力のある写真を撮ることもできます。普段では見ることのない、独特で不思議な世界を見ることが出来ます。




画角の広さの比較

魚眼レンズは広い範囲を撮影できるという意味では、超広角レンズの一種でもあります。画角の広さを比較すると下記のようになります。


魚眼レンズ>超広角レンズ>広角レンズ


広角レンズは一般的に焦点距離が35mm(フルサイズ)換算でだいたい焦点距離35mm以下のレンズです。24mm以下を超広角レンズと言ったりします。こちらも再度、記載しますが、フルサイズ機での数値と一般的なAPS-C機の数値は違います。APS-C機の場合は24mm(前後)になります。超広角は18mm以下となるので、間違って購入したり用意して撮影しに外出しないで下さい。


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魚眼レンズと広角レンズの違い

魚眼レンズと広角レンズは具体的な違いについて、解説します。

広い範囲を撮影するとどうしても外側に向かうにつれて歪みが出てきます。そのため、レンズの内部に形や大きさの異なるレンズを多く使って、出来た歪みを出来る限り修正して真っすぐに写そうとするのが広角レンズです。


ただ、歪みを修正すると、外側(端)に写るものほど、どうしても同じ大きさには調整出来ずに少し大きく写るようになってしまいます。


その反対として魚眼レンズはその歪みの修正をしないことでたくさんの情報を写します。その歪みがそのまま写り、外側に向かうにしたがって歪みも大きくなっていきます。さらに遠近感も強調されることになるため、広角レンズと比べると画面中央の被写体を大きく、周囲を小さく撮ることとなります。



_地図の例が解りやすい


地球儀の地図の場合、赤道を水平、経度(南北の縦線)を垂直にした十字線を想像して下さい。見える範囲の経度と緯度(東西の横線)は歪みながらも平面化しますよね。そして見える範囲の距離や角度は等しく見えますが、遠くの距離のところは小さく見えます。この見え方が魚眼レンズです。


今度は一般的な平面の地図を思い浮かべて下さい。これも赤道を水平に、経度を垂直にした十字線を想像して、地図を見ていくと、中心から離れていくと本来歪んでいる部分も平面化されます。例えば、南極やグリーンランドといった地域が大きくなっています。この見え方が広角レンズです。




魚眼レンズの種類

実は魚眼レンズには2種類のレンズがあります。そして撮影のされる写真にも大きな違いがあります。


対角魚眼レンズ

僕たちが普段雑誌とかで見たり、魚眼レンズと聞いてイメージする写真が撮れる魚眼レンズのことです。対角線上のものが約180度の画角で写ります。写真が楕円に歪んだようになることが特徴です。


円周魚眼レンズ

円形に切り取られた様に丸い写真が撮れる魚眼レンズです。俗にシャボン玉魚眼とも言わていて、四角い実画面に円形に写り、その円形に撮られた実画像の周辺は黒くなることも大きな特徴となります。レンズの前にあるもの全てが円の中に収まるように撮影されます。元々は気象観測用のレンズとして開発されたようで、空に向けてワンショットで180度画角での空を撮影することが出来ます。




魚眼レンズの使いこなし方

三脚や一脚でしっかりと固定

マクロレンズの回でもご紹介したのですが、三脚/一脚を使って撮影ことはとても重要です。

手ブレなどでピントがずれてしまっては魚眼レンズの効果は得られません。周辺が大きく歪曲するということは、ピントがあっていないと歪曲(周辺)部分がひどく汚く写し撮ることとなってしまいます。しっかりと三脚や一脚でカメラを固定することを覚えましょう。


ピント合わせはマニュアルで

魚眼レンズはメイン被写体が中心に大きく撮れるレンズです。そのためピントがずれたりすると、せっかくメインである被写体に一番悪影響を与えてしまう結果となってしまいます。またオートフォーカスの場合、レンズや本体の方が迷ったりピントがずれたりすることがあります。確実にピントを合わせるためには、マニュアル撮影が必要です。手動でしっかりとピントを合わせることが魚眼レンズで想う様に撮影するコツの一つとなります。


被写体に寄ってみる

最短焦点距離が非常に短いことは先に触れたと思います。被写体に思い切り寄って撮ると、中心の被写体が非常に大きく撮れるといった本来持っている特徴をより強調させることが出来ます。犬や猫の、顔のアップ(鼻がドンと大きく写っている)の写真を見たことはあると思いますが、あれらの写真が解りやすい例えになるかと思います。


円やカーブを取り入れる

出来る歪曲を意識して、敢えて歪曲の出来る周辺に円形のものやカーブのあるものを写し入れることです。直線のものが歪曲(周辺)部分に写し撮れるからダイナミックとはいえ、違和感を感じることもある魚眼レンズ。でも敢えて円形のものやカーブのものを入れることにより違和感はなくなり、返って違和感のないダイナミックな写真を撮ることが出来るようになります。




魚眼レンズでの撮影枚数が少ないため、まとめてご紹介です。




魚眼レンズだけの特徴

他のレンズにはない、魚眼レンズだけの特徴が実はあります。


魚眼レンズは、肉眼で見ている光景よりも幅広い範囲を撮影することが出来る、ということです。肉眼では見えていない部分まで撮ることが出来るので、想像していた以上の光景(=情報量)を1枚の写真に収めることが可能です。この想像していた以上の情報量のおかげで、写真に躍動感が生まれる成果となります。

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購入時のポイント

先にご紹介した通り、魚眼レンズには円周魚眼と対角魚眼の2種類があります。実は円形魚眼レンズには単焦点レンズしかありません。一方で対角魚眼レンズには単焦点レンズとズームレンズがあります。


円周魚眼は主立ったところで、星座や雲の様子を調べるのに利用されていますが、表現のひとつとしても使われています。そのため、扱い方には最初はかなり戸惑うかと想います。


対角魚眼は、撮影面いっぱいに光景を写し撮ることが出来ます。そのため、円形魚眼よりも他のレンズに近い感覚で使えて、且つ個性的な表現も手軽にできるので、魚眼レンズを始めようと考えている人は、対角魚眼レンズから始めるといいでしょう。


また、超広角レンズよりも広い範囲をワンショットで撮ることが出来るため、構図や撮影設定に迷うことが多々出てきます。でも対角魚眼レンズにはズーム機能を持ったレンズもあります。魚眼ズームレンズなら構図を変化させながら撮影が出来るため、初心者には魚眼ズームレンズがまずはおすすめです。




まとめ

この魚眼レンズは他のレンズと比べてもかなり特徴があるレンズになります。広角レンズでの撮影を楽しんでいると、ふとある時から「魚眼レンズも楽しみたい」と思う人は多くいます。でも、実際に撮ろうとしても構図の取り方や、撮れる写真が独特すぎて自然と使わなくなる人が多いことも魚眼レンズの特徴です。


このブログが少しでも、魚眼レンズを好きになってくれるキッカケになれば嬉しく想います。

今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございます。


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